【9月のゲスト】
一般社団法人 SJW
代表 フェルナンド・ダナンジさん
事務 石田有里さん
https://www.facebook.com/sjwtairango/
このページの下部では、
耳の不自由な方のために トーク内容の文字起こしを行っています。
9/12 「Rainbow Kidsフリースクール」「うちごう子ども食堂」について
「FMいわき 子育てひろば『みんなでサポトーク』」毎週木曜日 17:24頃~放送中!
✉皆さんからのメッセージを募集しています。
日々の子育て話はもちろん、あれってどうなの?こんなことを取り上げて欲しい!など、
質問・ご意見も大歓迎!メッセージフォームから送ってください!
<文字起こし>
蛭田まい(以下蛭田):
今月は『一般社団法人SJW』から代表のフェルナンド・ダナンジさん、そして事務の石田有里さんにお越しいただいています。今回もよろしくお願いいたします。
お二人:
よろしくお願いします。
蛭田:
さて、今回からはSJWさんの活動について詳しく伺っていきたいと思います。
今日はフリースクールとこども食堂についてお話を伺おうかなと思うんですが、まずフリースクールについてお話しいただけますか。
石田さん:
はい。私たちが運営する「Rainbow Kidsフリースクール」は、国籍問わず、日本人でも外国人でも、何らかの理由で学校に行けない、行きたくない子供への一時的な居場所と考えています。
運営者がダナンジさんで外国人ということもあって、 周りに日本の学校に馴染めなくて学校に行かせていない外国人の子供がいて、相談を受けていました。そのきっかけでフリースクールをオープンしました。
最近は、日本に来た外国人家族が日本の学校に行く前に、私たちのフリースクールを利用して日本語や日本のルールを学ぶ外国人が多いです。
蛭田:
海外から日本にいらっしゃって、言葉の壁ってどうしてもありますよね。お子さんはね、まず日本語を聞いたこともないかもしれない状態で来て、不安しかない中で学校、ってなったら、それはそれは萎縮しちゃいますよね。
石田さん:
そうですね。
ダナンジさん:
ハードルが高いですね。日本の学校のトイレからいろんなことを学ばせています。トイレから、食べ物のマナーから。「 ごちそうさま」とか「いただきます」とかは海外であまり無い言葉なので、そうですね、そこからいろんなことを学んだ後で日本語学校に行くことになっているんですけれども。
蛭田:
じゃあ、こう、何もない状態だけど、ダナンジさんの元で、 そういったマナーを(学ぶ)。私たちはもう当たり前だと思ってることでもね、お箸1つとってみてもそうですよね。スプーン使って食べる方、手で食べる方、いろんな国の方がいらっしゃるから、もうそこもってことですもんね。
ダナンジさん:
手で食べてる方々 とかは、スプーン、フォークもまだわからない。スプーン、フォークで食べる子供たちもいるんですけれども、 その子たちはお箸で食べることは分からないので、そこはもう、ほんとに、手洗い、トイレから全部。1から学ばさないと、 何歳の子供でも。トイレは日本みたいに綺麗になってないところもありますので、そういうところからいろんなことを学んで。
そこからは日本語よりも初めは外国人の子供たちには英語をちょっと学ばせているんです。やはり自分のルーツのことも大事にしないと、大きく育てることはできないなと思っていますので。
蛭田:
お子様を思っての、その前後を、っていうところ。すごく温かさを感じることが できますね。親御さんも心強いですね。こういった場所があって、学校に行く前にそういったマナーだったり、学ばせてもらえる場所があるっていうのは心強いんじゃないかなと。
ダナンジさん:
そうですね。やはり学校にいきなり入っていった子供の気持ちになって考えたら、 みんなに笑われているみたいな感じになっているんですよね。
「大人の事情で日本に来ているのに、なんで私が…(母国は)私の友達も親戚もいっぱいいたのに、なんでこの国(日本)に来て、 自分の言葉じゃなくて日本語を学びながらやらないといけないの」って気持ちになってる子供たちがほとんどなので、言葉を話せなくなってる子供たちもいるんですね。
蛭田:
そうなんですか。
ダナンジさん:
なので、他の国の方々と安心してコミュニケーションをとりながら、いろんなものを学んでいくっていう形なんですね。
蛭田:
ほんとに素晴らしい。こう、温かい場所をね、作ってくださって。
ダナンジさん:
そうですね、なんか、学校よりも、お家みたいな形があるんです。
蛭田:
あったかいです。きっと、ほんとに、たくさんの子供たちと、親御さんがね、救われているんじゃないかなと思いますね。お子さんたちが元気に、また学校に行けるようになるというところ、そんな場所を やってらっしゃるということで。
この、雰囲気ってどうですか?子供たちってどう(過ごしていますか)。
石田さん:
ダナンジさんの自宅兼教室でフリースクールを行っていて、そしてダナンジさんのお母さんが給食を作っていて、とてもアットホームな雰囲気なんです。 ダナンジさん自身、モンテッソーリ教育をスリランカで受けて、 モンテッソーリ指導者の資格を持っていたり、児童心理学を学んできているので、子供1人1人に寄り添った教育を行っています。
例えば、5歳の外国籍の子供は 全く日本語が話せなかったのですが、1年間ここで日本語と、算数に関しては先取り学習で3年生くらいまで学ばせました。そしたら、小学校入学時には、日本語支援の加配なく、普通の日本人と同じように通うことができました。このことは、とてもその両親には感謝されたんですね。ただ、親子で日本語両方とも頑張って努力していたことも繋がったと私たちは思っています。
蛭田:
うん。本人たちの努力が、もうほんとにもちろんですけども、そうやって、支援の体制が整っているっていうのは素晴らしい場所だなとね、改めて思います。来た子たちにとって「自分たちの場所があるんだな」とね、感じられるんじゃないかなと。
で、その思いを、より強く、今度は地域につなげようと、2022年に始めたのが、「うちごう子ども食堂」ということで、こちらも教えていただけますか。
石田さん:
はい。私たちがこども食堂を始めたのは、地域の人々や日本に来ている外国人が繋がることのできる場所を作るためです。
活動日は月に約4回、限定30食で、夏休み期間中は50食、テイクアウトのみで実施しています。
で、コロナ禍に始めたこども食堂だったので、今年の夏休みに初めて夏祭りイベントを実施しました。子供たちや利用者さん、地域の方々のコミュニケーションが生まれる場になったと感じております。
利用料金に関してですが、大人は投げ銭方式で、高校生以下の子供は無料に設定しています。低い価格設定のこだわりに関しては、2つ理由がありまして、1つは、貧困やネグレクト、DVなどの問題を抱えている世帯でも利用しやすいのと、あと1つは、共働きしているお母さんのためです。子供がいるお母さんは、仕事や家事、子育てと、家に帰っても休んでる暇がないので、そこで週1回ぐらいは夜ご飯を作らないで楽をしてほしいという願いから、そういう風にしております。
そうすることで子供との会話も増え、余裕もでき、お母さんが「また明日から頑張ろう」って思ってもらえるんじゃないかなって考えております。
蛭田:
お母さんにも優しい。優しさが詰まっているこども食堂!夏祭りも初開催して、まさにその地域の方々とのコミュニケーションの場になったっておっしゃってましたけども。思い描いていた姿が、そこにありましたかね。
石田さん:
はい。
蛭田:
笑顔がすごく目に浮かびますね。 (こども食堂は)月に4回ということで、活動を続けられていくということで、この、お子さんの食事を提供する場としてだけじゃな くて、お家に帰ってからの、お母さんとご家族とのコミュニケーションがより良くなるようにだったりとかいろんな思いが込められていて、よりご飯が美味しくなるな、なんていう風に思いました。
また、地域の方たちとのコミュニケーションの場としても注目されているこども食堂。今、ラジオを聴いているリスナーの皆さんにも、もっともっとね、知っていただきたいですよね。
石田さん:
そうですね。
蛭田:
SJWさんの活動についてもっと知りたい方は、ぜひインターネットで検索してください。「SJW いわき」と検索していただきますと、SJWさんのfacebookがヒットします。私もね、フォローさせていただきました。
ダナンジさん:
ありがとうございます。
蛭田:
後ほど、FMいわきのホームページにあるこの番組の記事からもリンクを貼ろうと思いますので、合わせてチェックしてみてください。
みんなでサポトーク。今日は『一般社団法人SJW』代表のフェルナンド・ダナンジさん、そして事務の石田有里さんにお話を伺いました。ありがとうございました。
お二人:
ありがとうございました。
蛭田:
来週も色々なお話を伺います。どうぞお楽しみに。
<終わり>
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