蛭田まい(以下蛭田):
いわき市の子育てにまつわる様々なお話を伺う「みんなでサポトーク」。10月のゲストをご紹介します。『子育て支援サークル ハートウォーミング』から、代表の渡邉敏子さん、渡部千恵子さんにお越しいただきました。よろしくお願いいたします。
お二人:
よろしくお願いします。
蛭田:
これまでハートウォーミングさんの活動についてお話を伺ってきました。今日は千恵子さんに主にお話を伺っていきたいと思うんですが、千恵子さんは元保育士さんだと伺いました。
千恵子さん:
はい。定年退職するまで40年保育士として働きました。震災の翌年が定年でした。
蛭田:
そうでしたか。じゃあ、もう40年間も保育士としてご活躍なさってたんですね。大熊町の方で。そして、ハートウォーミングさんではどんな活動をされているんでしょうか。
千恵子さん:
はい、保育園や幼稚園での活動と一緒で、おもちゃで遊んだり、 絵本の読み聞かせをしたり、あとはエプロンシアターといって、仕掛けがあるエプロンを使ってお話をしたり、 歌を歌ったりしています。それと、お母さん方の悩みに答えたりもしています。
蛭田:
私、気になるのがエプロンシアター。これってすごい技術じゃないですか。
千恵子さん:
いやいや、既成のものもありますし、そういうの作るの得意な人は作ったりします。私はいとこがやっぱり保育士をしていて、そのものを譲り受けて使っています。
蛭田:
じゃあ、大切なエプロンシアターなんですね。結構練習だって必要でしょうね。
千恵子さん:
そうですね、家でやったりもしています。
蛭田:
影の努力というのがね… そうでしたか。で、私聞き忘れておりましたが、千恵子さん、40年保育士として働いていたんですが、実生活でもお子さんとお孫さんがいらっしゃるそうですね。
千恵子さん:
はい、子供は息子が4人いて、震災当時同居していたのは、私たち夫婦と、それからじいちゃん、 長男家族で、長男夫婦と孫2人でしたね。 孫は上が5歳で、下がまだ11ヶ月だったですね。
蛭田:
震災の時ですよね。大変でしたね。
千恵子さん:
そうですね、嫁さんが大変だったですね、子育てはね。
蛭田:
そっか。でも、ご自身も4人もね、お子さんがいらっしゃるっていうことで、すごいですね。
千恵子さん:
それぞれの子供たちに孫ができて、孫は7人います。
蛭田:
もう大家族となって、賑やかですね。
さあ、そんな千恵子さんなんですが、元保育士ということで、今子育てしているお母さんに伝えたいことってありますか。
千恵子さん:
そうですね。お母さん自身、周りの人たちと積極的に関わって、お子さんたちにもいろんな人と触れ合う経験をさせてほしいと思います。お子さんが泣いたりしている時、機嫌が悪い時は、お母さんたちがオロオロしたり困ったりすると、その微妙な気持ちがお子さんたちに伝わってしまいます。「泣いているのは生きている証拠」っていう感じでドーンと構えて接すると、案外自分も落ち着いてきますし、子供たちも落ち着いてきますね。泣いたり怒ったりするのも、成長している証拠として楽しんでもらえればいいなと思います。
蛭田:
今すごく重く受け止めると言いますか、 こう、例えば初めての子育てだったりすると、やっぱりお母さんオロオロしますよね。私自身も、泣いてるどうしようとか、夜中泣き止まないどうしようとか、 なんか具合悪いんじゃないかとか、いちいちこう考えて、不安になって、自分も泣いちゃったりして…。でもなんか意外と少しするとケロッとしてたりするんですよね。やっぱり、おじいちゃんおばあちゃん世代、自分の父母とかから言わせると、大丈夫だよそんなのって結構言われることも多くて。今となってはそうだったなっていう感じなので、やっぱりその、千恵子さんの言葉、「全ては成長なんだよ」っていうのは、皆さんの頭の片隅に。置いておくと、ほんとにどっしり構えられるんじゃないかなって思いました。ご自身はどうでしたか。
千恵子さん:
子育て中、最初の子供の時は、やっぱりちょっと神経質な面もありましたけど、大家族だったもんですから、色々なじいちゃん、ばあちゃん、その上のじいちゃん、ばあちゃん、それからおばちゃん、 みんないろんな人と関わってもらえて、私は結構助かってましたね。
蛭田:
そっか。お仕事もされてましたもんね。なんかこう、今ってどうしても、『孤育て』っていうワードをすごく目にするようになりましたけど、結構、まさにそうだなって思う瞬間がやっぱりあったりして。そうやってたくさんの方で子育てできるって幸せなことですね。
千恵子さん:
そういう社会になってほしいなと思いますね。
蛭田:
また、そういう社会にこう私たちが持っていかなきゃっていう感じはしますよね。みんなで子育てできる、いわき市というか、世の中にね、なったらいいなって思いました。
千恵子さん、今日も貴重なお話ありがとうございました。
さあ、あっという間にお時間になりました。「みんなでサポトーク」。この時間は、『子育て支援サークル ハートウォーミング』の渡邉敏子さん、渡部千恵子さんにお話を伺いました。ありがとうございました。
お二人:
ありがとうございました。
蛭田:
来週も色々なお話を伺います。どうぞお楽しみに。
<終わり>