植田町に吹く新しい風 小さなパン屋さん「ローシェンナ」
(by.たっく)
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最近いわき市に限らず様々な地域で
“昔からがんばってきた”“地元で人気だった”店の閉店のニュースを見聞きします。
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原因の多くは
「後継者がいない」
「新型コロナ感染症のダメージが大きかった」等のようですが
さらに以前、日本では「バブル崩壊」と言われる状況がありました。
この「バブル崩壊」後、
町では商店が次々と閉店し、目抜き通りはシャッター街に・・・ということで
その様子を知るために当時の福田康夫首相(任期2007年9月~2008年8月)が
植田町のシャッター通りを見に来られたことがニュースになりました。
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時は過ぎ、今、植田町ではどのようなことが起きているのでしょう。
駅の正面には人気のコーヒー焙煎「bo-shi coffee」が開店して久しく、
その隣には小さな本屋さんに合わせ 小さな米粉ケーキの店が開店しています。
さらにはタイ料理の店「アリー」、
お米のパンやさん「me!」など
他にも決して大きくはないけれど魅力的な店が増えています。
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さらに去年10月、駅前通りに小さなパン屋さんが開店しました。
名前は「ローシェンナ」。
FMいわきの正月特番「新しいことに挑戦しよう」で紹介されたオーナーと店です。
写真の看板にあるようにとても小さなパン屋さん。
小さいので店に入ることができるのは2組まで。
店の外に並んで待っている方たちをしばしば見かけます。
間口は狭いのですがパンの種類は豊富。
まずは思わずかぶりつきたくなるラインナップから。下の写真をご覧ください。
この小さなパン屋さんはどのようなことを考えて始められたのでしょうか。
お店に伺ってオーナーの松島正太朗さんにお話を伺いました。
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いつから始めた店ですか
「2024年の10月5日からです」
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店の「ローシェンナ」とはどのような意味ですか
「イタリアのことばでシエナ地方のレンガを作る土の色ということです。
うちのパンは他の店よりも茶色い材料を使うことが多いです。
こがしバターとか糖化させた湯種とかを使ったりしています。
レンガって良く焼いたイメージがありますがそのイメージで行こうと思いました」
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・・・調べてみたところ湯種を使うには手間と時間がかかりますが、
おいしさがアップするそうです。
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パン作りの修行はどこでされましたか
「東京などにあるポンパドールでしばらく経験した後、
いわきのグランターブルでもしました」
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どのようなパンを焼いていますか
「ライトな層のハード系のパン作りをねらっています。かたすぎずやわらかすぎずですね。
皮うすめでパサつきにくいように作っています。
食べやすさと香ばしさを大切に考えています。
冷蔵発酵ということで前日に仕込みをして作っています」
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なぜ植田町のこの場所ではじめたのですか
「植田駅前にちょうど手ごろな店が見つかったというところです。
店を始めるうえでなるべく一人でやってみたかったのです。
完全に一人ではできていませんが。
あまり大きいと手が回らなくなってしまうし
大きいお店ですぐパンが無くなるようではまずいと考え
この店の大きさぐらいがちょうどいいかなと思いました」
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今後どのようなパン作りをしていきたいとお考えでしょうか
「自分なりのこだわりはありますが、いろいろ試しながら
この地域の方たちがどんなパンが欲しいのかに合わせていければなと思っています。
どんなパンが食べたいのか知りたいです」
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この店のどのパンが特におすすめですか
「クリームパンやメロンパン、アップルパイなど
自分でも試行錯誤をしながら作ったので
食べていただければなと思います」
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・・・全部たべてみました。
クリームパンはあふれんばかりのとろーりおいしいクリームと
弾力あるパン生地の相性が何とも言えない。
メロンパンは香ばしくて食べやすい。
アップルパイはパイ皮にしっかり火が通っていて
リンゴの酸味と甘みとの相性が最高でした。
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パン作りではどのようなご苦労がありますか
「仕事自体は好きなんですけど、朝起きるのが苦手なのでそこが大変です」
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今後どのような展開を考えていらっしゃいますか
「クロワッサン生地を折りたたむ機械を入れて
クロワッサンとか具材の入ったデニッシュなどを作りたいです。
それと今、木曜日は店を開いていませんが
隔週でも中華のパンとか肉まんとかを出したら面白いかなと思っています」
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特にお伝えになりたいのはどのようなことでしょうか
「地域の方たちからこんなの欲しいよなどというご要望があったら
ぜひ教えていただけたらと思います」
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松島さんのお話から
新しく店を始める上で、すばらしいと思ったことがたくさんありました。
その1)小さな店で始めたところ(でもパンの種類は豊富)
その2)パンの素材、製法にこだわり質の高いパンを作っているところ
その3)周りのパン屋さんの特徴をよく考え個性あるパン作りを目指しているところ
その4)協力してくれる(手伝ってくれる)家族がいること
その5)地域の方たちのニーズを探りながら地域に合うパン作りを目指しているところ
その6)十分にパン作りの修練を積み、知識や理解を身につけてから店を始めたところ
その7)焼いているパンの製法の関係もあるが
水曜・土曜・日曜開店と無理のない日程にしているところ
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・・・松島さんは36歳と若い方ですが
研究熱心で戦略的にもよく考えていらっしゃることに感心しきりです。
とっても小さなパン屋さん「ローシェンナ」これからも目が離せません。
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【ローシェンナ】
住所:〒974-8261 いわき市植田町中央一丁目13‐5
電話:0246-41-9900
営業日:水曜日・土曜日・日曜日
営業時間: 10:00~16:00(売り切れ次第終了)
駐車場:店に向かって右側に2台分
※混雑事は植田駅前市営駐車場の利用を(店まで徒歩1分・30分まで無料)
(by.たっく)
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