蛭田まい(以下蛭田):
いわき市の子育てにまつわるさまざまなお話を伺うみんなでサポトーク。4月のゲストをご紹介します。いわき市 勿来・田人地区保健福祉センター 家庭相談員小松智子さんです。よろしくお願いいたします。
小松さん:
よろしくお願いします。
蛭田:
今月1ヶ月にわたってお話伺ってきましたけども、ほんとに毎週毎週貴重なお話ばっかりで。
特に先週はね、不登校の状態のお子さんを持つお母様のお話を聞いてきてくださって、大変貴重なお話を聞くことができました。
さあ、ご出演最終週となる今日は、どんなお話をいただけるんでしょうか。
小松さん:
書籍の紹介です。「不登校の子どもが本当にしてほしいこと」という、すばる舎という出版社から出てる本です。我が子が不登校の状態になって、それを超えたお母さんが書いた本なんですけれども、読み物というよりは、使う本という感じの本です。
面白い印刷で、大事なところに全てピンクか、オレンジですかね。線が引いてあって、本当に大事なことが目に飛び込んでくるというか。
蛭田:
今、目の前でパラパラってめくってくださってるんですが、こう、受験生が使ったのかなっていうぐらい、ラインで引かれていたり、赤字になってたり、面白い本ですね。
小松さん:
そうですね、ほんとに使う本で、この方、今600組ぐらいの、不登校の状態のお子さんの相談に乗っている方で。だから、相談に乗って解決に向かっていく中で、これが大事だ、この対応は失敗だよっていうのが、本当にリアルに使う本として書いてあって。「元しくじりママが教える」っていう、その書きっぷりもすごいんですけど。
蛭田:
ほんとにご自身の経験がリアルに書かれている。
小松さん:
そうですね。。3番目の娘さんが行けなくなってしまって、その時に自分がやってしまったしくじりをみんなリアルに赤裸々に書いてあって。最初どうしちゃったこうしちゃった、例えば、あの手この手で再登校させようとしてしまったとか。
蛭田:
これ、あるあるじゃないですか。
小松さん:
学校に行きたくても行けない状態になってるっていう認識がなく、なんとか行かせればいけるんじゃないかとかっていう思い込みがあったっていうくだりから、もういろいろな例、例えば暴言を吐くようになってしまったとか、自分の殻に閉じこもってしまったとか、色々なパターン別に、その時はこんなふうにすると、この時はこんなふうにするとっていうのが1つ1つ書いてあります。で、一番のポイントは、『さなっち先生』という名前で、さなちゃんっていう、本当に不登校の状態になってしまった娘さん、今は元気に働いてらっしゃるようなんですけど、
小松さん:
その時々の気持ちを振り返って、文章にして本に入れ込んであります。その時の不登校の状態の子供の気持ちが書いてあって、母親のことをうざいって思っているとか、色んなことが全部。そして、「これでいい」って思って自分を受け入れられるようになっていくんですが、その途中のプロセスも細かに、『さなっち先生』からの原稿が入っています。今まで不登校を支える側の書籍はいくらでもあったと思うんですけど、実際にお子さんがその状態になって、失敗をたくさんしたけど、こんなふうに超えていって、今こんなですよっていう、お母さんのリアルな有り様と、そのお子さんのリアルな気持ちが書いてあって、とても使える本というか。
蛭田:
なんか辞書みたいで、こういう時は、ここ開こうかなと。
小松さん:
そうですね。最初にざっと読んでいただいて、こうなんだって思っていただいて。そのあとは、色付きのラインが入っているところが大事な所。それから、赤字で書いてあるところを是非読んでいただくと、何か、すごく、未来が見えてくるっていうか。
蛭田:
お母さん目線の失敗談とかももちろん入ってるけど、子供目線で、こん時こんな気持ちだったっていうのがわかると。
その都度、書き留めておいたりしなかったら、できなかったことですよね。
小松さん:
そうですね。振り返って、多分原稿にしてくれたんだと思うんですけど、そういう両方、双方向からのものってなかだと思うので。
蛭田:
当事者にしかできないことですね。
小松さん:
そうですね。大体は支援する側の書籍になっちゃう。
小松さん:
やっぱりどうしても(支援される側の状況は)なかなか言語化できなかったりして。不登校の状態にある子は言葉で言えなかったり、書けなかったりするので。そこが双方向から書いてあります。最後が一番感動的なんですけど、すごく明るい未来が見えてくるので、是非。図書館にも入るかと思うんですけど、使ってほしいなっていうふうに思います。
蛭田:
小松さんの、読んでほしいなじゃなくて、使ってほしいなっていうのがすごく印象的で。
多分、当てはまらなくても、読んでみる価値、手に取ってみる価値はある1冊じゃないかなと思いました。
小松さん:
ほんとに、当事者のさなさんが書いていることなので、すごく重いっていうか。その状態も超えた先に、自分を受容できるようになったんだよっていう、その一文が、すごい重いなと。
小松さん:
現実に超えてきたから、この重みというか。
蛭田:
簡単に口では言えちゃうけど、やっぱり、実際にその道を通ってきた方のお話は、すごく重いし、厚みがあるなという風に思いました。
この本、もう1回紹介いただいてもいいですか。
小松さん:
はい。すばる舎から出版されている、「元しくじりママが教える 不登校の子供が本当にしてほしいこと」という本です。
蛭田:
はい。ぜひ皆さんに手に取っていただきたい1冊をご紹介いただきました。
さて、今月1ヶ月にわたってお話を聞いてきましたけども、不登校の状態っていうところにスポットを当てるっていうのが、なかなか今まで私もなくて、すごく勉強になりましたし、もし、今、そういう状況の方がいらっしゃったら、場所はあるんだよっていうことは、ほんとに伝えたいなって、思いました。で、何かあったら、小松さんはじめ、家庭相談員さんに。地区の保健センターにいるということなので、気軽にね、相談していただけたらと思います。
では、最後になりますが、家庭相談員さんの場所、あと、連絡先をもう1回教えていただけますか。
小松さん:
はい。各地区の保健福祉センターは各支所内にあります。いわき市役所本庁にもありますし、小名浜、勿来、常磐、内郷の各支所内に地区保健福祉センターがあって、家庭相談員が1人必ずいます。
家庭訪問とか学校訪問とか、センターに不在の時もありますので、電話をかけていただいて、別に予約ではないんですけど、今いますか?
って確認していただけると、間違いなくお話できるかなと思うので。
来所っていうんですけど、来ていただかなくても、電話でも相談できますので、あまりハードル上げずに。
蛭田:
気軽にね。各地区の支所の代表番号にお電話いただきまして、家庭相談員さんにお願いしますと言うと繋いでいただけますので、是非皆さんご利用ください。
あっという間にお時間となりました。ほんとに今月1ヶ月ありがとうございました。
小松さん:
ありがとうございました。
蛭田:
みんなでサポトーク。今月は、いわき市 勿来・田人地区保健福祉センター 家庭相談員 小松智子さんにお越しいただきました。ありがとうございました。
小松さん:
ありがとうございました。
<終わり>